討議資料

琉球新報 1997年5月15日号

沖縄独立をテーマに激論会 (約6割が肯定)

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 一連の米軍基地問題の進行とともに本土復帰25年の節目を迎える中、沖縄の“独立”を自由に論じよう、と「沖縄独立の可能性をめぐる激論会」が14日、那覇市民会館を会場に2日間の日程で始まった。 県内外の学者や文化、経済関係者が呼び掛けて開いたもので、初日は「経済」をテーマにパネリストとフロアの双方から議論を展開、さまざまな意見が飛び交った。 初日のパネリストには、宮城弘岩・県物産公社専務、富川盛武・沖縄国際大教授、比嘉実・元法政大沖縄文化研究所所長の3氏が登壇。「自ら出ていかない限り文化も政治も独立はあり得ない。これが原点」(宮城氏)、「復帰後できた、物を至上とする価値観を元に戻すことはできるのか」(富川氏)、「日本の中のエスニックという自治を求める方がいい」(比嘉氏)と問題提起した。 討論では、瑞慶覧長敏さん(38)=大里村=が「経済でボーダレス、精神(地域性)でボーダーをつくる。そのバランスがうまくとれればいい」と強調。 宜次政光さん(62)=与那城町=は「経済から論じては独立はできない。沖縄の人権、主権を回復するため独立し、その後に経済や福祉を論ずるしかない」とげきを飛ばした。 会場には学生や会社員、自営業者ら約450人が参加。主催者側が挙手で「独立」の賛否を問いかけたところ、約6割が肯定。また独立のイメージを聞いたら8割が「自立」に手を挙げた。 最終日は同会場で午後5時から、アイヌ、韓国、台湾の関係者を交えた討論を行う。

沖縄独立をテーマに激論会

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