日刊ゲンダイ 2010年3月6日
辺野古を買っていた「政界9人リスト」が問題化  自民党防衛相経験者3人の名も

 ようやく決着か。連立与党の足並みがそろわず、候補地が浮かんでは消えるばかりだった普天間基地の移設問題。鳩山首相は4日、今月中に移設先の政府案をまとめると語った。しかし移設問題を足元から揺るがしかねない「秘密のリスト」が存在するという。

「1月の名護市長選では基地移設反対派が当選しましたが、いくら沖縄県民が反対しても、移設先は辺野古で決まりでしょう。基地移転を当て込んで、先行投資している勢力がいるからです」(政界事情通)
 沖縄の土地をめぐっては、小沢幹事長が購入していることが一部で報じられた。これは資産公開で明らかになっているが、問題は、隠れてコッソリ買っている連中がいることだ。
「公安当局と防衛庁調査部が秘密裏に調べた結果、辺野古周辺の土地を購入している政界関係者は小沢氏以外に少なくとも9人いた。当局は購入時期や面積、購入価格など詳細なデータを持っているが、今のところ、この“9人リスト”は封印されている。いずれも別人の名義にしてあったり、間にいくつも業者をカマせるなどして、本人の名前が表に出ないように巧妙にカムフラージュされています」(公安関係者)
 普天間の移設先は、05年に小泉内閣が辺野古の沿岸部を一部埋め立てる案で米国と合意。06年にはキャンプ・シュワブ沿岸部に「V字滑走路」を建設することが決まった。当時、このV字滑走路案を推し進めたのが、防衛相汚職事件で罪に問われた守屋武昌次官だった。
 問題の「9人リスト」には、守屋と近かった政治家を中心に、自民党の防衛族議員がゾロゾロだ。防衛庁長官を経験したNとKとI、官房長官経験者のN、特命大臣として沖縄問題などを担当したT、首相秘書官の立場で官邸を仕切ったIと、自民党だけで計6人。他には、民主党の現職閣僚MとK、国民新党のSの名も挙がっているという。
 中には、落選や引退で第一線から退いた“元政治家”もいるが、まさか、リタイア後の移住先として、仲良く辺野古の土地を購入したとでもいうのか。辺野古移設を推進する立場にいながら、ウラでは値上がり目的で土地を購入していたとすれば大問題だ。
 推進派の急先鋒としてメディアに頻繁に登場する元大臣なんて、最近もテレビで「アメリカにひれ伏してお願いしてでも辺野古だ」と言っていた。ここまで強硬だと、自分が先行投資してしまったからじゃないかと勘ぐりたくもなる。実際、辺野古周辺の地価は、ここ数年で倍近くに値上がりしているという。当初案通り基地が移設されれば、さらに数倍に膨れ上がるのは間違いない。
 土地購入は事実かと言う本紙の取材に対し、I事務所は「は? ないです」と即答。他の事務所も似たり寄ったりだ。
「そういう事実はございません」(S事務所)
「事実無根です」(T事務所)
「担当者が不在。自分は留守番なので分からない」(M事務所)
「インターンで来ている電話番なので、担当者の名前も言えません」(N事務所)
 質問書をFAXで送っても、期限までに回答のない事務所もあった。
 現地を訪れたことのあるジャーナリスト・横田一氏はこう言う。
「辺野古周辺は、すでに基地が来ることを前提に開発が進んでいる。予算を当て込んで、ハコモノが次々と造られ、ゲートボール場まであります。防衛庁や防衛族議員にとって、基地移転は格好の利権。辺野古沿岸の埋め立てに使う砂利の利権をはじめ、九州地区にまで及ぶ巨大な利権の温床になっています」
「9人リスト」が流出したら大騒ぎになる。国会で問題になれば、辺野古案は吹っ飛びかねない。





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