討議資料

琉球新報 2017年2月8日 論壇

「ニュース女子」と沖縄ヘイト 高市大臣の見解聞きたい 比嘉康文


 沖縄ヘイト番組がまた、本土で放映された。それは東村高江の米軍ヘリコプター着陸帯建設に反対する人々を誹謗中傷した1月2日の東京メトロポリタンテレビジョン(東京MX)の番組「ニュース女子」である。沖縄憎悪であり看過できない。

 この番組には2014年11月に放映されたテレビ愛知の番組「激論!コロシアム」で、沖縄では酒場の与太話にもならないことを得々と話していた「軍事ジャーナリスト」という井上和彦氏がリポーターとして登場、事実無根の話を振り撒いていた。しかも、公共性の高いテレビ番組を制作したにもかかわらず、制作会社のDHCシアター(東京)は批判を「誹謗中傷」と反論し、「基地反対派の言い分を聞く必要はない」と述べている(本紙1月22日)。まったく無責任である。

 「激論!コロシアム」で井上氏は普天間第二小学校について「反基地運動のシンボルとして普天間飛行場にわざわざ隣接させて造った」との旨の発言をしていた。小生は敷地選定を審議した宜野湾市議から「用地がなく、校区の関係もあり、現在の位置に造らざるを得なかった」と聞いていたので、井上氏の発言に驚いた。

 そこで念のため宜野湾市教育委員会に番組の録画を持参し用地選定の経緯を求めた。数日して「調べた結果、おっしゃる通り現在の位置しかなかった」との回答をもらった。宜野湾市の面積の24.4%を占める普天間飛行場が街の発展を阻害していることは度々報道され、広く知られている。だが、ジャーナリストの井上氏は知らなかったようだ。

 井上氏はヘリパッド建設反対の市民を「過激派デモの武闘派集団『シルバー部隊』」としてレッテルを貼り「テロリスト」呼ばわりしている。そのため現場には「反対派の暴力で近寄れない」という。その場所は市民の生活道路で人々が自由に利用している。しかも、高江から直線距離で約25キロも離れており、決して現場ではない。

 井上氏が軍事ジャーナリストならば、たとえ「危険」(井上氏)でも取材を敢行するのが筋だ。取材放棄は自ら「ジャーナリスト失格」を宣言しているものだ。番組は「報道されない真実」と銘打っているが、皮肉にも「嘘の報道の見本市」となっている。

 そうした偏向番組を高市早苗総務大臣には「政治的公平性を欠く」として電波法に基づく措置を取ってもらいたい。自民党や安倍政権に批判的なことだけが「政治的公平性を欠く」ものではなかろう。高市大臣は県民の期待にどう応えるだろうか。その見解を聞きたい。(宜野湾市、75歳)


辺野古の危険性現実に


 かりゆしクラブからお願い
  この比嘉康文さんの意見に反論なさりたい方は、本名、電話、住所をぜひ書かれて下さい。比嘉さんは選挙のチラシでも自分が作ったものには氏名、電話番号、住所を明記される方です。本人が確認できない意見は幽霊のことばであり、信用できないという考えの方です。以上

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