前原朝賢 4/4
義理もヘチマもない。
断固として独立を叫べばよいのだ。誰に遠慮することがあろう。
<いい気な話>の最後は泣きべそかきの氏が、それこそひらきなおって、沖縄問題は政治問題でも経済問題でもなく文化問題だ、と形而上学の世界へとんずらするところで幕になる。
氏はキリスト教のミニ版を、ローカル沖縄宗教を、つくりだし、ひたすらブンカブンカといのれ!さすれば植民地も気楽なものであると民衆をたぶらかす。
こういうてあいにこそいうべきなのだ!
我々は文学の実験台でないと、
大城立裕よ!
<いい気な話>とは夫子自身のおしゃべりではないのか。
ところで、金田一京助監修の明解国語辞典によれば、文化とは自然を材料として人類の理想を実現して行く精神の活動とあるが、氏は日本文化に加えるべき何物(沖縄タイムス)かをつくりだそうと懸命であるらしい。
いったい帝国主義の補完をすることがどうして人類の理想とつながるのか、おしえて欲しいものである。
氏は実にあわれな男である。
歯に衣を着せ、文化問題に逃げ込むことは、よってたつところの基盤が公務員ということでわからぬでもないが、今に“独立”が主流派ともなれば、この男は恥も外聞もなく、何処からともなく我々のところへ入り込まぬとも限らない。
すべての穴はふさいでおけ。
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