野底土南 8/23

 これらの諸悪のカタマリが、独立尊厳、勇気、進取、誠実、創造、清廉、有知有能の気風を恐れる病理である。
2.羽地朝秀の「日琉同祖論」から屋良犬知事の「日本母親琉球乳のみ児論」に至る系譜
3.1879年から1945年までの皇民化=奴隷化教育による精神病の高進
4.1946年から現在までの邪蛮化教育による幻想加速化
5.「革新」による階級論の歪曲(利己的経済ものとり主義)と被抑圧民族解放視点の欠如。
6.インチキ歴史屋、三もん文士、教員どもによる琉球民族歴史の歪曲と復帰便乗。
7.邪蛮による思想文化支配と琉球人の迎合。−−政治経済支配を招く因果−−
8.邪蛮国家=東京政府に対する幻想−−県は東京政府の植民地なり−−
  今日の東京政府は徳川幕府(軍事独裁政権の意)の延長であって、1868年薩長土肥の下級士族どもの主動によるクーデターによって政権を奪取し、これに近代化の化粧を加えたものにすぎない。人民が主動してうち建てたものではないから、国民主権の憲法をもっているにもかかわらず、依然として、官僚独善独裁の政府である。何故にそうか?第1は、財政、金融、貿易、産業、教育、文化、科学の管理権と警察、軍隊、裁判の物理的力を併せ有しているからだ。ことに、財政、金融の極端な集中は正に人民の生殺与奪の権をもつ。第2に、この極端な集中によって、人民は飼い馴らされているばかりでなく、何千年にわたる武力支配によって骨の随までしみこんでいる官尊民卑の悪風が習性となっている。
 この背景に、各県すなわち地方の人民は、オノレの生地の文化を卑しみ、ネコもシャクシもすべて東京へ集中する。そこには東京優等地方劣等のコンプレックスがあらゆる分野を支配する。邪蛮復帰も。このコンプレックスに由来する。東京政府は、人民の文化を支配しているばかりでなく、次の統計が示すように、実に、財政金融の機構を通じて人民の富、すなわち金融資産である預貯金をも支配している。
 要するに、東京政府は巨大な銀行であり、経済の最高司令部である。経済と分化の支配権を奪われたものは被支配者であって主権者ではないことはもちろんである。ところが、相当の財政専門家でもこの事実を知らない者が多い。地方は東京政府の援助でうるおっていると単純に思っているのである。だから復帰有利論が横行するのであった。乞食同然、援助ばかりが政治の要諦であるかのように振舞ってきたタキナムンヌチャーにとって、この統計が示すところは、一大ショックに違いない。しかし、迫りくる経済破綻と資金欠乏によって初めて醒めるにちがいない。

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