野底土南 3/23

宝玉の琉球=三星天洋の輝く大海洋に変革するため、この論考は必ず貢献するものと信ずる。
 濁れば濁るほどに、吾々の光は、ますます輝きを増し、人民の心を焼きつくす。
 情勢は刻々と迫まる。売国買弁者どもが犯した過ちを見ぬく日が近づく。それにしても曇った眼と心では、この過ちを知覚できない。琉球民族精神病を徹底的にエグリ出し、くりかえし教宣することなしには知覚できない。
 1972年6月25日の犬知事、犬会議員選挙で、「革新」が大勝した。中央直結の自民党が敗北したことは、琉球人民が健全であることを示す。但し、「革新」が大勝したのは、彼らが、真に自主独立の内容を有しているからではなく、表見上の反中央言辞に人民が騙されたからである。
 それにしても、これほど、人民に経済の破たん、生活破壊を強いた屋良買弁に票があつまるとは、あきれたものだ。経済基盤の薄弱なわが琉球では、権力の座にある者が、圧倒的に強い。彼らは、公金を毎年「団交」の名においてブンどり、選挙資金として与え、または積立て、一切の行政を選挙工作に従属させてきたその罪業が「革新」大勝の真因である。ただ、自民党はたまたまその最高司令官の選挙をめぐって、資金の需要がとてつもなく大きく(1票2,000万円×250=50億円)そのため、沖縄犬連に資金の供給が乏しく大敗した。要するに選挙資金においても、「革新」は自民を凌いでいたとみるべきだ。かくみてくると、通貨による選挙、利権をめぐる政争、財政を奪いとる政争、保守「革新」という猿芝居は、実は、同じ穴のムジナ(主として、上級公務員と下級公務員の対峙)によって、演ぜられているにすぎない。選挙のたびに、その腐敗の度は高まる。そして東京司令部への隷属の度合いも強まる。その極限は戦争である。すでに、琉球経済の破たんは明らかとなった。邪蛮経済もゆきづまってきた。世界の資本主義体制がゆきづまった。イギリスのポンドがあやしくなった。金の価格が61ドルを超えた。(ドル通貨が低落したことの反映)通貨危機は依然くすぶり続けている。円に交換させられて通貨問題は、終止符をうったように、問題意識がうすれてきている。井の中の蛙よろしく「豊かな沖縄犬」、とか、「新生沖縄犬」の建設とか東京政府の口車に乗って恥ぢない「革新」が、琉球人民を再び戦争の犠牲に供しないという保障はない。何故なら、琉球民族の歴史―被抑圧民族としてのオノレの歴史的課題をさけて、日帝に身売りして、日帝支配に加担しているから。

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