討議資料

沖縄タイムス2014年3月26日

怖い戦前回帰の動き 照屋みどり

乳飲み子だった私の父を抱いて沖縄戦を生き延びた祖母が、最近の状況が戦前と重なって怖いという。そして、もし戦争が始まったら、子どもや孫、幼い孫たちを故郷のヤンバルの森に避難させようかと思案しているという。祖母の深い愛情を感じると同時に、そのような心配をさせてしまっていることに胸がつまる。祖母がいうように、紙面では戦前回帰を想起させる記事が絶えない。
防衛省が、本紙と琉球新報社の石垣市への陸上自衛隊配備報道に関して、琉球新報社と日本新聞協会に対し抗議(3月1日)。防衛省による新聞協会への抗議は異例ということで、国はメディア支配を沖縄から始めようとしているのかと恐ろしく感じた。本紙や県内の新聞社には、圧力に屈せず公正な報道をお願いしたい。
八重山教科書問題では、問題が多岐にわたっているため、経緯や育鵬社版中学公民教科書の内容、国会で審議中の教科書無償措置法改正案などについて特集を組んでいただけると情報が整理できてありがたい。
政府の報道圧力
怖い戦前回帰の動き
文科省が地域の自主性を無視し、竹富町教育委員会に是正要求という強硬手段を取った。国が市町村に直接要求するのははじめてという異例の措置(3月15日)。
与那国国では、150人規模の陸上自衛隊沿岸監視部隊配備計画が進められている(3月13日)。宮古の航空自衛隊分屯基地では、南西諸島地域の防衛力強化を目的として約44億円かけて新たなレーダーの設置が進められており、電磁波の健康被害も懸念されているという(3月22日)。
下地島空港の今後の活用案についても3月19日の社説が指摘しているように、テロ対策も想定されており、自衛隊や米軍による利用が懸念される。辺野古の新基地建設反対運動に関しては、島尻安伊子参院議員が国会で「違法な妨害活動を阻止するため、県警や海上保安庁が先んじて対策を取るべきだ」と要求(2月6日)。表現の自由の弾圧などにつながらないか心配だ。
このような沖縄を取り巻く厳しい状況を若者がどう考えているかの一端を知ることができたのが、沖縄独立についての県内大学生意識調査についての記事(2月24日)。沖縄独立について考えたことがある学生が36%。クロス集計では、独立を考えた方が、考えたことがないと答えた若者よりも独立に賛成する割合が高かったという。若い世代が沖縄の今後のあり方について学び考える機会が増えれば、沖縄社会の自立への機運がより高まっていくのではないだろうか。
くらし面(2月25日)の11歳の誕生日を祝うタンクユーエーをとりあげた「沖縄いま・むかし暮らしの変遷〜2」。うれしそうに絵本を手に取るお子さんとそれをあたたかく見守るご両親やご家族の写真に頰が緩んだ。専門家の解説からも沖縄独自の歴史的背景が学べる。これからの連載も楽しみだ。ロゴは沖縄島のイメージラストだが、琉球弧の多くの島々の文化が学べるとうれしい。
(しまんちゅスクール代表)

怖い戦前回帰の動き

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