いろは歌 作品 春夏秋冬-住田春生

春 夏 秋 冬
作 住田春生

春北斗 我命よむ  
夏嶺頃 海を澄めて 
秋高し 空 千里ぬけ
冬萌え 部屋にお日様


はるほくと われいのちよむ
なつねころ うみをすめて 
あきたかし そらせんりぬけ
ふゆもえ  へやにおひさま




解説
春の柔かい星を眺めながら、星の寿命から考えて人の儚い命を比べ、人としての生き方を悟る
夏、青葉に覆われた涼しげな山の姿と青く澄んだ海、特に朝凪(あさなぎ)の時間帯、※水天一碧が感じられる。
秋、大気が澄み空が高く感じられる。雲ひとつ無い日は空がぬける様に千里の彼方まで広がっている様だ
冬の日だまりに青々と萌え出ている草を部屋の窓から眺めている、日差しが部屋まで入り暖かく眩しい。
※水天一碧とは海と空がひと続きになり、空と海の境目が分からないほど、見渡す限りの青。(辞書)

語句説明(季語を使用)
春北斗=春の柔らかく見える北斗七星
夏嶺頃=青葉に覆われた涼しげな山の姿を青色そのものと結びつく時節。
海を澄めて=青く澄んだ海、特に朝凪(あさなぎ)の時間帯。
秋高し=大気が澄み高く感じられる空。
冬萌え=冬の日だまりに青々と萌え出ている草。
夏嶺=(なつね)季語 https://sites.google.com/site/haikukigo/20natsu/23
澄めて=きれいに、清める、など辞書にあり https://jiten.eu/article/93838


  =評= 「春夏秋冬」のテーマは定番になりました。いろは道楽会に影響されたのか、他でもよく見られるようになりました。この作品は春夏秋冬、それぞれしっかりと季語を使い、なかなか良い出来映えです。文の意味も通っている。長年推敲、修正し2021年6月27日に、再投稿されました。 余談ですが当サイトの春夏秋冬が一番古いと思っていたのですが、なんとあの有名な作詞作曲家の小椋桂氏が当サイトよりも8年前(1989年5月)に作られていました。しかも当サイトと同じルールで ! 。リンク先のページの下の方をご覧下さい。https://www.ntt-i.net/IROHA/iro/kimari.html

修正前の作品は
春北斗 我命よむ    はるほくと われいのちよむ
夏海 櫓を捨て寝込め  なつうみ ろをすてねこめ
秋高し 空 千里ぬけ  あきたかし そらせんりぬけ
冬萌え 部屋にお日様  ふゆもえ へやにおひさま
(※赤い部分が修正前です)

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